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メジャーリーグのデータ解析します

線形数理要論 第2回

授業の最後に出てきた式を補足します.
間違っているところは直します.

問題

可逆な正方行列$A$とする。$A$の逆行列の$(i,j)$成分について,
\begin{align}
(A^{-1})_{ij} = \frac{\Delta_{ji}}{\det A}
\end{align}
が成り立つことの証明.

解答

次のようなブロック行列を考えます。

\begin{eqnarray*}
\det\left[\begin{array}{cc}
A & e_{j}\\
e_{i}^{t} & 0
\end{array}\right]
\end{eqnarray*}
$e_i$は, 第$i$成分が1, その他は0の縦ベクトルです.

ブロック逆行列行列式についての公式
\[
\det\left[\begin{array}{cc}
A & B\\
C & D
\end{array}\right]=\det A\cdot\det(D-CA^{-1}B)
\]
を使います.
\begin{eqnarray*}
\det\left[\begin{array}{cc}
A & e_{j}\\
e_{i}^{t} & 0
\end{array}\right] & = & \det A\cdot\det(O-e_{i}^{t}A^{-1}e_{j})\\
& = & \det A\cdot(-(A^{-1})_{ij}) \\
& = & - \det A \cdot(A^{-1})_{ij}
\end{eqnarray*}

左辺をラプラス展開してみます。
\begin{eqnarray*}
\det\left[\begin{array}{cc}
A & e_{j}\\
e_{i}^{t} & 0
\end{array}\right] & = & \det\left[\begin{array}{cc}
A & e_{j}\\
0\cdots01\cdots & 0
\end{array}\right]\\
& = & (-1)^{i+n+1}\det\left[\begin{array}{cc}
A_{\hat{i}} & e_{j}\end{array}\right]\\
& = & (-1)^{i+n+1}\cdot(-1)^{(n-1)+j+1}\det A_{\hat{j}\hat{i}}\\
& = & (-1)^{2n} \cdot (-1) \cdot (-1)^{i+j}\det A _{\hat{j}\hat{i}}\\
& = & - \Delta _{ji}
\end{eqnarray*}
ここで,
$A_{\hat{i}}$は行列$A$から$i$列目を除いたもの,
$A_{\hat{j} \hat{i}}$は行列$A$から$j$行目, $i$列目を除いたものを表すことにしています。
また, $\Delta_{ij}$は$(i,j)$成分の余因子です.

2式より,
\begin{align}
-\det A \cdot (A^{-1})_{ij} = -\Delta _{ji}
\end{align}
なので,
\begin{align}
(A^{-1})_{ij} = \frac{\Delta_{ji}}{\det A}
\end{align}

感想

テクニカルですね. ブロック行列。思いつけるはずがない.
ラプラス展開を使った部分について、
行列式の定義からサクッと計算できたら嬉しいけど手法が思いつきません。