メジャーリーグのデータ解析をしたい (ヤマの張り方)
野球の話です
Fastball Countとは
速球系の球を投げやすいカウントがあるらしいです.
Damejima's HARDBALL:メジャーと日本の配球論の差異から考える「城島問題」damejimaノート(11) なぜライアン・ハワードは9回裏フルカウントでスイングできなかったのか? フィリーズ打線に対する"Fastball Count"スカウティング。
実際に集計して調べました.
pitch f/xの2013年の全投球に関するデータを利用しました.
各選手について, カウント別直球系ボール投げ率を計算しました.
実際に打席に立った時, ヤマの張り方の参考になると思います.
結果
直球系ボール投げ率をカウントごとに計算しました.
選手ごとに結構違うので, いろいろ紹介していきます.
まずはレンジャースのエース, ダルビッシュのデータです.
カウント別に投球数と直球の数を集計しました.
最後のratioが直球投げ率です.
> pitch_data pitcher_name count pitches fs ratio 1: Yu Darvish 0-0 888 356 0.401 2: Yu Darvish 0-1 447 178 0.398 3: Yu Darvish 0-2 240 102 0.425 4: Yu Darvish 1-0 376 109 0.290 5: Yu Darvish 1-1 376 117 0.311 6: Yu Darvish 1-2 359 127 0.354 7: Yu Darvish 2-0 140 51 0.364 8: Yu Darvish 2-1 214 30 0.140 9: Yu Darvish 2-2 323 65 0.201 10: Yu Darvish 3-0 45 31 0.689 11: Yu Darvish 3-1 80 29 0.362 12: Yu Darvish 3-2 141 15 0.106
せっかくなのでグラフにしてみました.
3ボール0ストライクからは, 7割直球.
他のカウントでは3,4割と出ています.
3-2からは直球を投げない, というのは面白いですね.
他の選手ならどうでしょう.
ドジャースのエース, カーショウ.
クレイトン・カーショウ - Wikipedia
> pitch_data pitcher_name count pitches fs ratio 1: Clayton Kershaw 0-0 953 766 0.804 2: Clayton Kershaw 0-1 483 243 0.503 3: Clayton Kershaw 0-2 278 122 0.439 4: Clayton Kershaw 1-0 341 237 0.695 5: Clayton Kershaw 1-1 334 149 0.446 6: Clayton Kershaw 1-2 380 112 0.295 7: Clayton Kershaw 2-0 113 109 0.965 8: Clayton Kershaw 2-1 156 99 0.635 9: Clayton Kershaw 2-2 306 140 0.458 10: Clayton Kershaw 3-0 25 24 0.960 11: Clayton Kershaw 3-1 62 59 0.952 12: Clayton Kershaw 3-2 160 112 0.700
結構高いです.
さっそく図にします. 見える化.
ボール先行だと直球, といった感じでしょうか.
2ボール0ストライクなら直球ですね. 狙いましょう.
次. メッツのエース, コローンです.
バートロ・コローン - Wikipedia
カーショウとはガラッと変わっています.
次. ドジャースの韓国人エース, リュ・ヒョンジン.
柳賢振 - Wikipedia
あまりカウントに左右されていませんね.
高くても4割です. 狙い球を絞りづらい選手と言えそうです.
投手のお国柄が出るのですかね?
アジアの選手は割合の変動が小さい気がします.
マリナーズの岩隈も見ます.
変動が小さいです. 最後にヤンキース黒田.
結構変動がありますね. お国柄なんてなかった.
2ストライクからは直球, という傾向が明らかになっています.
黒田に追い込まれたらストレートを待ちましょう.
以上です.
展望
キャッチャーの影響とかもあるのですかね?
捕手ごとにカウント別直球要求率を計算しても面白そうです.
pitch f/xに捕手のデータはないので少し面倒です.
retrosheetのデータとマージする必要があるのか...
ソースコード
dplyrとdata.tableの練習です.
データの高速処理ができるらしいです.
fastball count (2013)